今回のモテるための科学的考察は、「女性の視点を理解せよ」ということです。
要は他人の視点で考えようということです。
これは恋愛関係にも対人コミュニケーションにも使えるスキルです。
ミラー博士は、進化心理学の観点から以下のポイントを主張しています。
・物質化しない
・「男」は女性に恐怖を与えている
・「女性」は「男はヤバい奴ばかり」と思いやすい
物質化をしない
心理学でいう「物質化」(Objectification)というのは、簡単に言えば「人をモノのように見る」ということです。
物質化は、女性を性的な対象として見てはいけないということではありません。
ロボットのような扱いをしてはいけないという方がピンとくるかもしれませんね。
例えば、「このような言葉を言うと、相手はこのような感情になる」とか「こういった行動をすれば、相手は必ず惚れる」といったようにモノのような扱いをしてはいけないということです。
この物質化の考えは、恋愛工学とかでも使われることが多いのですが、要は人間の心理をマーケティング対象のように扱わない方が良いということです。
「物質化」の反対が「主体化」(subjectivation)になります。
「主体化」(subjectivation)は相手のことを個々の人間として色々考えたり感じているであろうと扱ってあげることを意味します。
特に女性の場合は、SNSや新聞やテレビなどで物質化として扱われることが多いため、日常的に不満を持っている可能性があります。
「どうせこうしておけば、喜ぶんでしょ?」という扱い(物質化)については、女の人に限らず男の人でも喜ぶ人は少ないです。
しかし、ついつい女性の事を○○すれば良いとか、○○したら好かれますというモテるテクニックを信頼してしまうのは、女性を物質化して考えた方が男性の不安が小さくなるからです。
相手をモノとして捉えた方が、拒絶された時の恐怖を緩和出来るからなのです。
物質化して考える方法は、自分の不安を減らすというメリットはあるものの、長期的にはメリット以上に相手の気分を害するので、やらない方がおすすめです。
「男」は女性に恐怖を与えている
次に重要なポイントは「基本、女性にとって男性は怖い生物である」ということです。
これはシンプルに物理的な問題でもあるのですが、女性よりも男性の方が単純に身長が高く筋力が強いことが多いため、脅威を感じる存在であるということです。
「そんなことない!私は優しい男だ!」と思う人もいるかもしれませんが、多くの臨床試験でも、女性は「無意識に男性に恐怖を抱く」傾向があることが判明しています。
男性としては、なんとも納得しずらく実感しにくいかもしれませんが、必ず覚えておいてください。
しかし、ここで重要なのは、男性の体格は女性にとっては怖くも見えるけど、魅力的にも見えるということです。
魅力的に見えることも多くの研究で証明されています。
さらに言うと、基本的に「胸板が厚くて、肩幅が広い」男性の方が、魅力的に思われやすい傾向にあったということです。
やはり、進化心理学的に考えても、体格が良い人間と一緒に生活した方が生存には有利ですから予想通りの結論となっています。
つまり、女性は男性に対して脅威検知システムと魅力検知システムが同時に働くという複雑な状態になっているわけです。
男性からすると、女性が「恋の駆け引きをしている」ように見えるわけです。
好きだと思っていたのに突然冷たくされたりして、「女心はわからない」と思ってしまうのはこのパターンになるわけです。
歴史的に見ると、女性に身体的な障害を最も与えてきたのは「人間の男性」ですから、女性が「警戒するのも当然だ」と認識しておくのが正解でしょう。
「女性」は「男はヤバい奴ばかり」と思いやすい
多くの研究では、私達は「他人の性格」や「自信」「社会的地位」を見抜くのは割と優れているという結果が出ています。
私達は「嘘」とかを見抜くのは苦手なのですが、なぜか「この人の社会的地位はどのくらいなのか?」というのを判断する時は正確性が高かったという事が明らかになっています。
恋愛に関して言うと、女性が男性を見て「どの位自信があるのか?」「どんなキャラクターなのか?」といったことを約2秒で判断しているということです。
つまり、初対面で会話する場合、そもそも女性は会話をする前に無意識のうちに「この男性と楽しく話をすべきか」ということを決めているという事になります。
この女性の判断力も進化の過程で身につけてきたものですが、ミラー博士は「女性たちが後天的に身につけたスキル」としての側面も大きいのだろうと言っておりました。
なぜなら、女性は思春期の頃から男性達に性的な目で見られ始めるため、男を一瞬で判断するテクニックが必要とされるからです。
女性は若い時から変人やDV男や負け犬やストーカーなどから声をかけられる確率は非常に高いからです。
なぜなら、男性は女性よりも精神的な問題を抱える確率が高いため、ナルシストやソシオパシーや依存症などになりやすいのです。
実際、複数の心理学的な研究では、女性達は出会う男性のほとんどを、自分や友人よりも不親切で、協調性が低く、共感力がなく、誠実でなく、清潔感もないと判断していることが多いのです。
もちろん、男性側からすると「そんなヤバい人は少ないよ」と言いたくもなります。
しかし、例えば本当にヤバい男が約10%だとしても、女性からすると一部のヤバい男を避けるために多大な労力を払わないといけないわけですから大変です。
実際、結婚に関する研究では、「ナルシストやサイコパスの人ほど女性に自信満々にアプローチする」という結果になっています。
ナルシストやサイコパスの人ばかりから積極的にアプローチばかりされていたら、男性に対してマイナスイメージしか持たなくなっていくのも当然です。
ですから、男性は女性から「変な人」として見られているという認識のもと、行動するように心掛けておきましょう。